韓国の奇食紀行 その⑯
韓国の珍味コプトゥンガ 꼽등이
[グルメミーナ] 朝鮮半島では朝鮮半島では蚕の蛹の佃煮を「ポンテギ」と呼び、露天商が売るほか、缶詰でも売られている。中国では山東省、広東省、東北地方などで「蚕蛹」(ツァンヨン、cānyǒng)と呼んで素揚げ、煮付け、炒め物などにして食べる。
しかし現在の韓国では養蚕業が完全に無くなってしまったためその全量を輸入に頼っており主な輸入は中国、ベトナムなどである。
蚕の蛹が食用にされはじめたのはそれほど昔のことではない、朝鮮時代までは絹織物は主に中国やニホンからの輸入品であったため養蚕の記録は残っていないが、大韓帝国の時代になると絹糸(生糸)の増産が奨励された、その副産物として蚕の蛹は食用に供されることになった。
▲おなじみのポンテギ蚕の蛹ね
世界的にも古くからある昆虫食
ニホンでも古くからハチノス(ハチノコ?)やイナゴが食べられてきたし、先日のNHKでは公園で捕まえたセミを素揚げにして食べるシーンが放送されたりもした。
タイ・マレーシアなどの東南アジアでも昆虫食は広く食べられており、昆虫は栄養価が高く採集も容易で、世界の未来のために理想的な食料になるとされている。
▲食べたら堅そうな玉虫
四季の移り変わりのある韓国でも独特の昆虫食文化は存在する、コプトゥンガと言えば年配の人にならなければ思い出すのもむずかしくなっているが、朝鮮時代には高宗の時代の料理書"朝鮮味全(膳)"にも記録が残っている。 "コプトゥンガを醤油と砂糖で乾煎りする"、たったそれだけである。
たいていの昆虫は外殻が堅くそのままでは食感がよくないため昆虫食にも嫌悪するひとたちもいるが"コプトゥンガ"は羽根が無く、殻がやわらかいため独特の食感を楽しむことができる。
(翻訳:ネト ミナ)
コプトゥンガ? なになに?