哨戒艦沈没事ねつ造事件 アメリカが「韓国」に責任押し付け
http://ww5.tiki.ne.jp/~people-hs/index.htm ２０１０年９月１１日付
［ニュースミーナ］ アメリカのオバマ政府は、「韓国」の哨戒艦沈没事件を「北朝鮮の魚雷攻撃」であるかのようにさわぎたて、北朝鮮、中国への戦争策動に利用してきた。だが、それがねつ造であることがあいついであばかれるなかでオバマ政府は、「韓国」の李明博政府にねつ造の責任をおしつけ、幕引きをはかろうとしている。
幕引き図り戦争策動をつづける
哨戒艦沈没事件がおきたのは三月二六日夜である。「韓国」海軍の哨戒艦「天安」（一二〇〇㌧）が朝鮮半島西方黄海上の北方限界線（「韓国」側が北朝鮮との境界と主張している）付近で哨戒活動中、船体が二つにさけて沈没し、乗組員一〇四人のうち四六人が犠牲となった。
事件直後、李明博政府は「今回の事故は北朝鮮によるものとはみられない」とし、オバマ政府も「現時点では北朝鮮に特異の動きはない」としていた。ところがしばらくするとにわかに「北朝鮮の攻撃」といいだした。李明博政府は、アメリカもふくめた軍民合同調査団を発足させ、五月二〇日に「北朝鮮の魚雷攻撃としか考えられない」とする調査結果を発表した。
ねつ造あばく批判ふきだす
だがその直後から、軍民調査団のねつ造をあばく疑問や批判がふきだした。そのなかには、軍民調査団の委員もいた。李明博政府はあわてて「反論」したが、いっそうぼろをだす結果となり、軍民調査団が公表した魚雷の設計図がべつのものであったことや、事故直後の艦内のテレビ画像の一部をかくしていたことなどをみとめざるをえなくなり、調査がいかにでたらめなものであったかをうきぼりにすることになった。
さらに李明博政府がうけいれたロシアの専門家調査団が独自の調査にもとづき、軍民合同調査団の報告書の疑問点を指摘した。その内容が七月下旬、「韓国」の新聞に暴露された。ロシアの専門家調査団によれば、哨戒艦は沈没前に浅い海域を航行し、海底に接触し、漁網がスクリューのプロペラ軸にからみ、操船が制約されたときに機雷などに接触し、爆発した可能性がある、とした。
「韓国」では大半の人が「北朝鮮魚雷説」を信じていない。ソウル大学の統一平和研究所が七日に発表した哨戒艦沈没事件についての意識調査では、「北朝鮮の魚雷攻撃」とする軍民調査団、李明博政府の発表について「信頼する」としたのは三二・五％で、「信頼しない」とした人の方が三五・七％で上まわっている。
ねつ造があばかれたことで、李明博政府は窮地にたたされた。李明博政府は七月時点で、軍民調査団による二五一㌻におよぶ報告書を出版し、公表するとしていたが、その予定をつぎつぎに延期し、九月にはいってもそれができない。報告書をだせば、ねつ造がいっそうあばかれるのは必至であり、それをおそれているからである。
「北朝鮮魚雷説否定」を米容認
こうした事態にあわてたアメリカのオバマ政府は、李明博政府にねつ造の責任をすべておしつけようと動きはじめている。元駐「韓」米大使で、ＣＩＡ支局長もつとめていた対朝鮮半島政策の重鎮であるドナルド・グレッグは九月一日、『ニューヨーク・タイムズ』紙と『インターナショナル・ヘラルド・トリビューン』紙の寄稿文で、「北朝鮮の魚雷攻撃」を否定するロシア調査団の調査結果を実質的に容認した。
グレッグはこのなかで、「ロシアの友人」の発言を引用するかたちでロシア政府が調査報告を公表しないのは、公表すれば「李明博大統領に大きな政治的な打撃をあたえ、オバマ大統領をうろたえさせかねないため」といい、みずからも「問題は天安艦沈没が北朝鮮の仕業だという“韓国”の主張にすべての国際社会が同意しているわけではない」といっている。
さらにグレッグはこの寄稿文にかんする「韓国」のハンギョレ新聞やＴＢＳラジオのインタビューのなかでは、「沈没した海域は岩礁と機雷原が多いところで、天安艦事件は事故である可能性がある」「当時、北朝鮮は第三次南北首脳会談を提案していたし、米朝対話を推進中であり、金大中元大統領夫人を招請している状況で、天安艦沈没ですべてをみずからひっくりかえすことは理解できない」といっている。
そして「韓国政府は（軍民調査団の）報告書を完全に公開していない。それで客観性が立証されなかった。われわれがおそれるのは（“韓国”政府が）“報告書は機密だ”という方式で自身を防御することだ。その場合、真実はわれわれを巧妙にさけてとおる。天安艦の沈没原因をだれでも正確にわかるようにしなければならない」と、李明博政府に報告書の全面公開をせまっている。それは、ねつ造の責任を李明博政府がとれ、といっているにひとしい。
オバマ政府は、まだ表向きは北朝鮮にたいして哨戒艦沈没事件での「責任」をとるよう要求している。だが対朝鮮半島政策の重鎮であるグレッグの一連の発言は、オバマ政府の意向を代弁したものにほかならない。オバマ政府は当初から、哨戒艦沈没事件のねつ造をめぐっては、李明博政府を前面にたて、みずからは「軍民調査団の報告書を支持する」とワンクッションをおき、責任をなすりつけるというずるがしこい対応をとってきた。
日本を動員し対中戦争企む
オバマ政府は、今回の哨戒艦沈没事件のねつ造で「北朝鮮の魚雷攻撃」をさけびたて、これに対応するとの名目で、「韓国」とともに日本をも動員した中国への原水爆戦争準備を一気にエスカレートさせた。横須賀を母港とする米原子力空母ジョージ・ワシントンを中国の庭先である黄海に侵入させ、軍事演習をたくらんだのはその典型である。オバマ政府は、すべての責任を李明博政府になすりつけることで、原水爆戦争の策動をつづけようとしている。
日本の前鳩山政府、菅政府は、オバマ政府のいうがままに原水爆戦争準備に加担し、米「韓」合同演習に自衛隊を参加させたり、じゅうらいの「非核三原則」のたてまえをくずし、アメリカの核兵器の「持込み」や、アメリカ本土にむかう弾道ミサイルを迎撃できる「集団的自衛権」の行使容認に道をひらこうとしている。また、対中戦争を想定し、島しょ奪還の米日合同演習の実施をきめている。
菅政府や日本のブルジョア報道機関、「共産党」の看板をぬすみとっている修正主義集団は、「北朝鮮の魚雷攻撃」をおうむがえしにしてきた。かれらは、哨戒艦沈没事件のねつ造が「韓国」であばかれていることや、ロシアの調査団の報告、そしてグレッグの発言などをおおいかくし、報道管制をしいている。だがいつまでもねつ造の破たんをおおいかくすことはできない。
幕引き図り戦争策動をつづける
哨戒艦沈没事件がおきたのは三月二六日夜である。「韓国」海軍の哨戒艦「天安」（一二〇〇㌧）が朝鮮半島西方黄海上の北方限界線（「韓国」側が北朝鮮との境界と主張している）付近で哨戒活動中、船体が二つにさけて沈没し、乗組員一〇四人のうち四六人が犠牲となった。
事件直後、李明博政府は「今回の事故は北朝鮮によるものとはみられない」とし、オバマ政府も「現時点では北朝鮮に特異の動きはない」としていた。ところがしばらくするとにわかに「北朝鮮の攻撃」といいだした。李明博政府は、アメリカもふくめた軍民合同調査団を発足させ、五月二〇日に「北朝鮮の魚雷攻撃としか考えられない」とする調査結果を発表した。
ねつ造あばく批判ふきだす
だがその直後から、軍民調査団のねつ造をあばく疑問や批判がふきだした。そのなかには、軍民調査団の委員もいた。李明博政府はあわてて「反論」したが、いっそうぼろをだす結果となり、軍民調査団が公表した魚雷の設計図がべつのものであったことや、事故直後の艦内のテレビ画像の一部をかくしていたことなどをみとめざるをえなくなり、調査がいかにでたらめなものであったかをうきぼりにすることになった。
さらに李明博政府がうけいれたロシアの専門家調査団が独自の調査にもとづき、軍民合同調査団の報告書の疑問点を指摘した。その内容が七月下旬、「韓国」の新聞に暴露された。ロシアの専門家調査団によれば、哨戒艦は沈没前に浅い海域を航行し、海底に接触し、漁網がスクリューのプロペラ軸にからみ、操船が制約されたときに機雷などに接触し、爆発した可能性がある、とした。
「韓国」では大半の人が「北朝鮮魚雷説」を信じていない。ソウル大学の統一平和研究所が七日に発表した哨戒艦沈没事件についての意識調査では、「北朝鮮の魚雷攻撃」とする軍民調査団、李明博政府の発表について「信頼する」としたのは三二・五％で、「信頼しない」とした人の方が三五・七％で上まわっている。
ねつ造があばかれたことで、李明博政府は窮地にたたされた。李明博政府は七月時点で、軍民調査団による二五一㌻におよぶ報告書を出版し、公表するとしていたが、その予定をつぎつぎに延期し、九月にはいってもそれができない。報告書をだせば、ねつ造がいっそうあばかれるのは必至であり、それをおそれているからである。
「北朝鮮魚雷説否定」を米容認
こうした事態にあわてたアメリカのオバマ政府は、李明博政府にねつ造の責任をすべておしつけようと動きはじめている。元駐「韓」米大使で、ＣＩＡ支局長もつとめていた対朝鮮半島政策の重鎮であるドナルド・グレッグは九月一日、『ニューヨーク・タイムズ』紙と『インターナショナル・ヘラルド・トリビューン』紙の寄稿文で、「北朝鮮の魚雷攻撃」を否定するロシア調査団の調査結果を実質的に容認した。
グレッグはこのなかで、「ロシアの友人」の発言を引用するかたちでロシア政府が調査報告を公表しないのは、公表すれば「李明博大統領に大きな政治的な打撃をあたえ、オバマ大統領をうろたえさせかねないため」といい、みずからも「問題は天安艦沈没が北朝鮮の仕業だという“韓国”の主張にすべての国際社会が同意しているわけではない」といっている。
さらにグレッグはこの寄稿文にかんする「韓国」のハンギョレ新聞やＴＢＳラジオのインタビューのなかでは、「沈没した海域は岩礁と機雷原が多いところで、天安艦事件は事故である可能性がある」「当時、北朝鮮は第三次南北首脳会談を提案していたし、米朝対話を推進中であり、金大中元大統領夫人を招請している状況で、天安艦沈没ですべてをみずからひっくりかえすことは理解できない」といっている。
そして「韓国政府は（軍民調査団の）報告書を完全に公開していない。それで客観性が立証されなかった。われわれがおそれるのは（“韓国”政府が）“報告書は機密だ”という方式で自身を防御することだ。その場合、真実はわれわれを巧妙にさけてとおる。天安艦の沈没原因をだれでも正確にわかるようにしなければならない」と、李明博政府に報告書の全面公開をせまっている。それは、ねつ造の責任を李明博政府がとれ、といっているにひとしい。
オバマ政府は、まだ表向きは北朝鮮にたいして哨戒艦沈没事件での「責任」をとるよう要求している。だが対朝鮮半島政策の重鎮であるグレッグの一連の発言は、オバマ政府の意向を代弁したものにほかならない。オバマ政府は当初から、哨戒艦沈没事件のねつ造をめぐっては、李明博政府を前面にたて、みずからは「軍民調査団の報告書を支持する」とワンクッションをおき、責任をなすりつけるというずるがしこい対応をとってきた。
日本を動員し対中戦争企む
オバマ政府は、今回の哨戒艦沈没事件のねつ造で「北朝鮮の魚雷攻撃」をさけびたて、これに対応するとの名目で、「韓国」とともに日本をも動員した中国への原水爆戦争準備を一気にエスカレートさせた。横須賀を母港とする米原子力空母ジョージ・ワシントンを中国の庭先である黄海に侵入させ、軍事演習をたくらんだのはその典型である。オバマ政府は、すべての責任を李明博政府になすりつけることで、原水爆戦争の策動をつづけようとしている。
日本の前鳩山政府、菅政府は、オバマ政府のいうがままに原水爆戦争準備に加担し、米「韓」合同演習に自衛隊を参加させたり、じゅうらいの「非核三原則」のたてまえをくずし、アメリカの核兵器の「持込み」や、アメリカ本土にむかう弾道ミサイルを迎撃できる「集団的自衛権」の行使容認に道をひらこうとしている。また、対中戦争を想定し、島しょ奪還の米日合同演習の実施をきめている。
菅政府や日本のブルジョア報道機関、「共産党」の看板をぬすみとっている修正主義集団は、「北朝鮮の魚雷攻撃」をおうむがえしにしてきた。かれらは、哨戒艦沈没事件のねつ造が「韓国」であばかれていることや、ロシアの調査団の報告、そしてグレッグの発言などをおおいかくし、報道管制をしいている。だがいつまでもねつ造の破たんをおおいかくすことはできない。
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