乳化するまで混ぜるビビンバ、
ニホンでは嫌悪されがちな韓国特有の食べ方ですが、ニホンのみならず中国やアジア諸国でも”遠巻き”に避けられがちなビビンバをまとめてみたよ。
※閲覧注意、覚悟してから先にお進みください
ビビンバ研究家:みそっち
先に読んでおきたい過去カキコ
[今日のミーナ]양푼 비빔밥 ヤンプンビビンバ ドギーボウルに代表される広口タイプの食器によそられたビビンバを豪快にかき混ぜて食べるもの
古くは真鍮製の容器が使われていたとされるが、現在ではステンレス製のボウルが使われる
※朝鮮時代の食器は何が使われていたのかよくわかっていない、真鍮製のボウルが朝鮮で使われるようになったのはニホンと交易をはじめた19世紀後半からとされ金属製造業が発達しなかった朝鮮では金属製の食器は非常に貴重なものであったため一子相伝、あるいは家族で使いまわすことで解決していたとされる。(韓国型食事法のはじまり)
一見すると学校の調理実習室のようにも見えるがこれは公民館などに併設されている調理室での写真だ、韓国では家庭科という授業は存在していない。
※中学生だとされているビビンバ会の様子を写した写真から紹介しよう
課外授業として”ヤンブンビビンバ”を混ぜている、こちらも各自が持ち寄った食材をひとつの容器で”混ぜ合わせる”という工程が最も重要視される
※右下はツナ缶、これをオイルごと全部入れることによりビビンバに独特のテリが生まれ食欲をそそるという、ただし混ぜすぎると”乳化”することで急速に見栄えが悪くなるのが難点だという
混ぜ合わせる食材は持ち寄ったものによってさまざまに変化する、そのため食卓班の組み替えによって貧富の偏りが生じないようにしているようだ。
キムチの酸味と臭いを嫌う学生が増えてきておりその場合の色つけはコチュジャンが大量に使用される、その場合の味付けはかなり甘い。
※奥に見えるのはマヨネーズである、本来なら新鮮な卵黄と油、酢から作られるマヨネーズだが韓国では全卵がつかわれる製品が主流で色も白っぽいものしかない、キューピーマヨネーズも一部の輸入食材店などで手に入るが500gのが5000ウォンとかするのでマヨラーは韓国では生きて行けないらしい
いよいよ完成だがその前に”焦げ焼き卵”を入れることで一応の完成を見ることになる、もちろんだが玉子焼き部分の奪い合いは時として熾烈な争いに発展することもありこのあとさらに入念な混ぜ合わせる作業が続く。
他人の分までまぜるという"韓国型並列思考"は床食が起源とも言われている、これは韓国人に多く見られる精神構造に由来する集団行動のようだ、これはまぜながら食べるのが正しい食べ方になる。
本当に床で食べていた
現在でもこうした食べ方が残っている、1970年代の食糧難の時代の班食もこのような風景だったのかもしれない。(写真は、各自で持ち寄ったご飯、コチュジャン、ツナ、キムチ、ごま油、海苔などを混ぜ合わせているところ)
▲ドギーボウルとよばれる"韓国食"はアメリカ人には苦手だ
ヤンプンビビンバ、ビビンバを作る
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準備したのは大きめのステンレスボウル、今日はこれを使って韓国人なら誰もが喜ぶヤンプンビビンバをつくってくれることになりました。
調理方法はとても簡単です、用意したものを放り込んで豪快に混ぜ合わせるだけ、古くは三韓時代から食べられていたヤンプンビビンバはソウルっ子に人気です
作業の分担もここで学びます、混ぜる係りとボウルを抑える役割で調理の効率化を図ります、ぴったりと息のあったコンビネーションはいつ見ても素敵ですね♪
いきなり”完食”? 混ぜながらそのまま食べちゃえば後片付けも楽チンかも
キムチを入れると台所の三角コーナーのような目にしみる臭いがします、それに慣れないとソウルでは暮らして行けません、特に最近ではコンビニなどでも異臭がすることがあり旅行者には注意が必要ですよ
付録 韓国のマヨネーズ事情
冷蔵庫に置いておくと一週間ほどで分離するのが韓国のマヨネーズ、室温での保管なら2~3年は平気だそうです。塩、砂糖とおなじ”賞味期限”の義務が無いんだとか、品質表示はメーカー出荷日付が記載されているだけですよ。
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ビビンバの食べ方って怖いよね