兵役終えたら1,300万ウォン支給しちゃおうかな
韓国軍の安給料は有名だけど募兵制も検討してる
兵役義務を終えた青年に最大1,300万ウォン支給する法案発議される
[国防ミーナ]正しい未来の党ハ・テギョン議員が兵役義務を終えた青年に最大1,300万ウォンを補償する'兵役補償法'(兵役法の一部改正法律案)を発議した。
※議題の発議は国会議員のお仕事の一つ、あんまり発議しないと評価が上がらないのでくだらないことでも発議するのがふつう。会期末には発議されただけの議案が数百個も溜まることがある。
3日、ハ議員は、兵役義務者が服務期間の間、受け取った報酬総額の2倍の範囲で兵役補償金を支給する兵役補償法を代表発議したと明らかにした。
ハ議員によると、兵役補償法はその対象者を最低賃金より低い給料をもらう現役兵、常勤予備役、社会服務要員だけに限定する。
職業軍人を含め、乗船勤務要員、産業技能要員、公衆保健、芸術および体育要員など、比較的高い給料をもらったり、ボランティアの代替兵役は除いた。
兵役補償法が施行されれば、2019年兵士の給料基準で、陸軍では最高1,300万ウォンを補償受けることになる。 ハ議員は、「韓国のように徴兵制を採択しているイスラエルで、これと似た水準の金銭補償が行われている」と説明した。
(ソウル/みそっち)
むかしの朝鮮・韓国の兵役について説明してやる
国軍なんてあったの? ええ、あの壬午軍乱(1882年)で、お給料が1年半支払われず、ようやく支給された俸給米にはもみ殻と砂利が入っていたというあの頃の朝鮮は、租・庸・調の制度そのままでしたから成年男子には兵役の義務があったわけです。 ※壬午軍乱は旧式軍と新式軍の差別待遇が原因でした。
もちろん将軍みたいのは役職や地位としてのみ存在していましたから、あの1輪車に乗るようなひともいましたよ。そしてお呼び出しの掛かった成年男子は自弁で任地に行く建前でした。※あの防人とかみたいな感じ
ところがそんな兵役の義務みたいのは軍布を収めれば免除されたので、兵隊のなり手が無かったのですね。そいでもアメリカとの間にジェネラル・シャーマン号事件みたいな時には招集されて実際に戦ったりした兵隊はいました。
ここ重要です。租庸調であれば軍役は自弁が建前ですよね。国は兵役の義務として徴兵したのですからお給料を支払うわけありません。
その戦った兵隊っていうのが、最近の研究で分かってきたことでは、行商の成年男子に何らかの見返りを与えて兵隊を編成していたことだと分かっています。たとえば良民にしてやるとか、売り物の専売権みたいなものです。
ちょっと朝鮮時代の身分制度にも説明が必要ですね。 朝鮮には両班をそれ以外の身分がいたことになってますが、農民にも何種類もの区別がありました。大まかに言うと誰かに農作業をさせる者と、定住して農業の手伝いをする者でしょうか。これらには雇用関係や主従関係は無くて、お手伝いする方は年に2回の出来高払いで食べています。子供が余計に生まれると男の子は行商に、女の子は使い道がありますからね、人買いがやってきて...。
そうやって農村に暮らすのと、このほかに山に逃げ込んで土幕民になったのもいました。 ※ここまでで兵役の義務があるのは良民だけです。
さて、土幕民や小作人は身分がありませんから納税の義務はありません。兵役も関係ないです。下手をすると名前も無かったりします。とにかく記録も無いのです。 ※行商人は町を移動するときや城門に入るときに関所で金を払う
人買いに売られた男の子は行商人になります。その行商人の部分が朝鮮の商業を支えていました。すると女の子が余りますよね。これが伝統的なあの世界最古の職業です。そうやって町も作られました。 ※中国に貢女を送るから?
行商人には、ある程度の組織もあったようで、アメリカが攻めてくるとすぐに編成されて、見る間に降参していましたよね。
だってほら、朝鮮には武士がいないでしょ。だから刀も鉄砲も弓矢も習ったことのあるひとがいなかったのです。 もちろん農民が刀や鉄砲を持つことは禁じられていました。
招集された行商人は地方のお役所に常備してある旧式武器を手にしてアメリカに戦いを挑んだのです。
文官・武官の区別があるように役職としての将軍っていうのはいましたよ。でも彼には部下がいないのです。朝鮮朝廷は部下を雇用しませんから将軍は自分のお金で部下を集めたのです。
実際には将軍は地方の役所に出向いてそこの役人を中間管理職にしてあとは現地徴集していたようです。
とにかく兵隊にお給料を払うなんてことがなかったのです。その一方で文官・武官に相当する現在の将校らは公務員としてお給料を貰う仕組みです。あるいはそこで不正をしてお金をかすめ取るのが仕組みです。
1907年に大韓帝国(~1910年)は国軍を解体しました。それからずいぶん経って韓国で徴兵制度が採用されたのは1950年1月のことです。しかしそれは予算不足でたった1回だけでした。 そのまま朝鮮戦争に突入しますよ。
現在の韓国軍の前には南朝鮮警備隊とか、これは喰わせるだけでいくらでも集まったものですね。
それでも旧日本軍などで兵隊していた者はすべて下士官になり、将校だったのはすぐに偉くなりました。再下端の兵隊は人数が少なかったようです。そういうわけで兵隊の給料がどれほど安くても国民感情的にはそれが当然という考え方が不自然だとは思わないのです。