新築超高層オフィスビル パークワン 入居契約率は5%
汝矣島超高層パークワン完成3ヵ月に入居企業は2社のみ
69階建てA棟は3階半のみ契約 3年後の再契約の不確実性に嫌気
賃借意向書を出しても未契約 賃貸の責任を負うポスコ建設は半額割引まで提案
今年7月に完成した汝矣島(ヨイド)パークワンは現在、ほとんどのオフィスが未契約状態のままだ。
汝矣大路沿いにオフィス用の地上69階、高さ333mのA棟と、地上53階、256mのB棟が並んでおり、その反対側には地上30階のホテルがある。
汝矣島パークワンタワーの敷地は統一教会の「統一駐車場」だったが、2005年、統一教会はそこに統一教世界センターを建設するため、Y22ディベロップメントを施工会社に選定し、99年間賃借することを決めた。 2007年に着工し、2012年に完工する計画だった。 しかし、施工会社の選定や施行会社の選定に時間がかかり、結局着工が遅れ、2008年にサムスン物産を施工会社に、「Y22ディベロップメントカンパニー」を施行社に選定し、2013年完工を目標に着工した。
2010年、施行社「Y22」の資金難により、工程率が予想の半分にも満たないまま「Y22」はオフィス2棟を、未来アセットマップス資産運用やマッコーリー証券に売った。Y22がパークワンの建設のために設立された会社で、事業主が統一教会だと信じて契約書を作成したために問題が生じたとして、同年10月に訴訟を起こして以来、工事は中断され、法廷での論争が始まった。
施工会社は、サムスン物産からポスコ建設に変更され2016年から工事が再開された。当初の設計では完成時に韓国でもっとも高い建物になるはずだったがロッテタワーに勢いよく追い越され、計画規模は縮小されたが、汝矣島では63ビルディングよりも高い。
入居意向書を提出した企業が多いにもかかわらず、現在「3年短期」のみ賃貸料を確定しているため、長期賃借を希望する企業が「不確実性」を理由に契約をためらっているからだ。 これに加え、12月には汝矣島郵便局ビルも竣工を控えているため、汝矣島プライムオフィス空室率はしばらく高く維持される予定だ。
23日、ビル業界によると、汝矣島パークワンタワー1棟への入居を完了した企業はユジングループとプラットフォーム「バンクサラダ」を運営するレイニストだけだという。 彼らはそれぞれ2階と1.5階を3年間だけ賃貸する契約を結んだ。 タワー1棟が69階建てであることを考えると、正式な入居契約はわずか5%ということである。(しかも3年後に契約延長しない可能性が高い)
最近の現場付近の360°ビュー http://kko.to/GVARnWiYj
パークワンはタワー1棟とタワー2棟(NH投資証券所有)、30階建てのフェアモントホテルと現代デパートで構成される。 このうちタワー1棟は全体面積の約75%に達する16万5289平方メートル(約5万坪)に対し、ポスコ建設は竣工してから3年間、賃借の責任を負う契約だ。 賃借人を探せなければ、ポスコ建設が賃貸料を払わなければならない。 これまで、タワー1棟に賃借意向書を出した企業としては緑十字、外資系企業などがあったが、これらの企業がすべて契約すれば、延べ面積基準で約2.9万坪規模で空室率は半分水準まで落ちるはずだった。(入居意向書の段階でも入居は半分ってこと)
しかし、賃借意向書を出しても本契約をためらっているケースが多い。 その理由は「契約期間」である。 内装を直接仕切って入居しなければならない企業の立場では5~10年の長期賃貸借契約を好むが、ポスコ建設は「3年賃貸料」だけ責任を負い、その後の賃貸料はパークワン工事発注先(施行会社)であるY22プロジェクト金融投資と協議しなければならない。 3年後の賃料策定の「不確実性」が高いからである。
さらに今年12月、汝矣島駅そばに建設される汝矣島郵便局ビルという代替材が存在することもネックとなっている。 地上33階建てのこの賃貸料は、専用面積3.3平方メートル当たり17万ウォン程度だ。 特に、公共機関(郵便局)が運営主体なので、長期賃借を安定的に保障してもらえるのが長所だ。 このビルにはKTB投資証券、有数ホールディングスなど、有数の企業がすでに長期賃借契約を完了している。
実質家賃は下落中、でも3年後には
ポスコ建設は、何とか空室率を下げようと割引政策まで取っている。 「パークワン賃貸料情報」によると、中層部(地上24~37階)のオフィス賃貸料は、3.3㎡当たりの敷金108万ウォン、月々の賃貸料10万8000ウォン、管理費4万3000ウォンである。 これは全体賃貸面積基準で、オフィス専用面積基準に換算すると、オフィス3.3㎡当たりの総賃貸料(賃貸料+管理費)は約30万ウォンとなる。 1000坪のオフィスを使うためには、敷金21億ウォンに月々の賃貸料として3億ウォンを払わなければならない。 ポスコ建設は賃貸料を最大70%まで割引する「レンタルフリー(Rent Free)」制度まで使っているのが現状だ。 業界関係者は「管理費のうち、少なくとも30%程度が収益として残るため、賃貸料を削っても管理費だけもらえば、ポスコ建設にとっては赤字は出なくなる」と伝えた。
専用面積3.3㎡当たり30万ウォンに達するパークワン重層部賃貸料は、実質的に約17万ウォン台(管理費は維持)まで下がり、汝矣島郵便局とほぼ同じになった。 また、別の業界関係者は「もともと価格が高いため、入居企業が3年後に高い賃貸料を要求されるのではないかとためらっている」とし「発注先が前向きに出なければならない」と明らかにした。
一方、パークワン、汝矣島郵便局に続き、2023年に私学年金会館ビルも完成すれば供給過剰で、今後数年間、汝矣島空室率はかなり高い水準を維持する見通しだ。
(ソウル/みそっち)