韓国の家庭では何を食べているのか
韓国の無洗米事情
ニホンにあるものは何でも起源を主張する 干物は無い
コメを研ぐなんて栄養が無くなっちゃう的思考
[日曜ミーナ]ハングルで無洗米を検索すると2001年の記事に「10年目無洗米」という朝日新聞生活欄の引用記事が出てくる、これによりニホンでの無洗米の登場は1990年ごろだとわかる、それきりである。最近では韓国でも無洗米加工した白米が売られていたりする。曰く「研がなくてイイ」とのことだ。アタリマエジャン
コメのとぎ汁が水質汚染の元凶となるのはニホンだけのようで、韓国の無洗米では、良い点としてとぎ汁が出ないことをやはりニホンの記事から引用している。
コメの研ぎ汁は古くからいろいろなことに活用されてきたという点に注目してみよう。病人や乳幼児にコメの研ぎ汁を与える式の活用法ではない、アイロンをかける際に使う洗濯の時につかう髪を洗う時に研ぎ汁がよいらしいなど米ぬかや洗濯ノリの代用くらいしか思い浮かばないらしい。それほどまで無関心だというのが真相のようだ。
実は韓国では白米を研がずに炊飯することを無洗米とみなしているように見受けられる記事もいくつか見聞することができる。それほどまでコメを研ぐことに無関心だということだ。
たしかに韓国で食べるメシはそのへんが無関心のようで、炊いて冷ましためしを小分けにしながら再加熱したような食感のメシを食べている
ここでソウルっ子にはおなじみの雑穀米のハナシをしよう。精米された白米も1年2年と経つうちに灰色や茶色になってくるし、嫌な臭いもしてくる。ところが雑穀米の素をひと掴みいれるとソウルっこの好きな雑穀米色素風着色米になるのだ。
じつは白く食べる方法もある、炊飯器に入れたコメに漂白剤を入れて炊くと真っ白なコメが炊き上がるという。詳細を紹介したかったが、古いリンクが切れていて詳しい内容までは伝えられない。たしかキャップ1杯のコメクリンを入れて炊くという内容だったと思う。成分は3%程度の過酸化水素水で、加熱することで匂いもないらしい。
※もちろん商品名はハングル風である。
そいう心配は新米の場合には気にすることも無いハズだが、準戦時下でもある韓国では農協単位で1年分以上のコメの備蓄が毎年行われているのだ。そして古米古古米から順繰りに食べることに対して国民はそれを当然だと思っている。むしろ取れたての新米より倉庫で常温保存された備蓄米のほうが栄養があって風味もよく健康的だとするコメントが見られるくらい新米へのこだわりを持つこと自体がなにか良くないことのように教育されているというわけだ。実際に飲食店では新米を提供することが禁止されているのでソウルで食べるコメは古米古古米コメクリンといったところだろう。
そうした癖のあるコメをもっともらしく食べるにはビビンバなどのマジェご飯が欠かせないわけだ。 ニホンで白飯と五穀米が選べますというのとはずいぶん違って、劣化したコメをそれらしく食べるための五穀ミックスが市販されているのは全世界でも韓国だけだと思う。
考試院ってまかない付きなんだぜ
考試院といえばソウルっ子が生活する最小単位空間として知られている。いわゆる、寝る空間としての機能に特化された居住空間だ。まんが喫茶やカプセルホテルといった感じを思い浮かべればよい。あるいは1泊1000円素泊まりといった木賃宿に似た形態もある。ニホンと大きく違うのは住民登録ができるところであるところだ。ニホンではカプセルホテルに連泊しても住民登録はデキないんじゃないかと思う。それ以前にニホンの場合には住むところが別にあって緊急避難的活用されるまんが喫茶の宿泊プランと直接比較は困難だと思う。
その考試院では個室内での炊飯が原則的に禁止だ。高齢者が携行ガスコンロで煮炊きをするシーンを見かけるがあれは考試院ではなく長屋に分類されるドア1枚の空間だが、数年前に火事で死傷者が大勢出た鍾路の考試院はまかない付きの大型考試院だった。この場合、食堂空間には大きな炊飯釜があり朝晩に誰かがメシを炊く。多くの場合考試院の管理人を自称する格安宿泊者が名乗り出るシステムで塾長が選定される。おかずもあり、キムチとメシだけはたいてい常備されているようだ。
つまり考試院も安いところは何も提供しないが、 ご飯と キムチくらいは与えるところが多く、 ラーメン、 卵、食パン、コーヒー、お茶程度与えるところもあり、おかずや汁のようなものを提供するところもかなりある。キッチンが共用で、冷蔵庫も共用なので盗難の問題が多少あるというわけだ。
ここで度胸のあるひとが見ず知らずの考試院の食堂に行き堂々とメシを喰う動画がかつてYou Yubeのあったが、なにがしかの事情で現在では見ることが出来なくなっている。気が付いたときにすぐに記録しておくことの大切さを身をもって知ることが出来た一面だ。(ここまで書いているのは2021年10月である)
メシのほかにインスタントラーメンも常備されているので最低生活を体験することができる
考試院とセットになる格安食堂は4000₩券11枚綴りを40,000₩で提供する格安食堂のメニューを紹介しよう。キムチと色付きの雑穀米に野菜をゆでたものとスープが一般的なメニューとなっている。この雑穀米こそが雑穀米の素を入れて炊いた古米古々米である
これに牛乳パックのひとつもつけば4000₩は悪くない気がしてくる
そう、完全にタンパク質が不足するキムチ生活が我慢できるのであれば、ソウルは格安で暮らしてゆけるのだ。
あるいは場末のビジネスホテルの朝食バイキングを思い浮かべると近いかもしれない
これが家賃の3~4万円(最近は倍ぐらいするところもある)にすっかり含まれているというのだから働きたくない人にはうってつけの生活環境が整っているわけだ。
朝昼晩の3食さえこうしていればあとはコンビニでアルバイトをしながら夕食が残っているか考えてレジ打ちをするというのがソウルっ子の生活スタイルである。
ご飯の漂白剤は界面活性剤の入っていないさらし粉なのでしょうか? 雑穀米風の原料をひとつかみ入れちゃうのはビックリですよね。たしかインスタントコーヒーのスティックくらいの包装で商品化されていました。とにかくご飯がまずいのは事実です。
平昌オリンピックのときに選手村の食事に新米を提供するとかしないとかでもめていたことを思い出しました。あれから4年過ぎたんですね スゴイヤ