中秋のソンピョンとは何か
十五夜のお月見団子のようなのが韓国にもある
なぜ?中国でもニホンでも十五夜のお団子は丸いのに韓国だけ半月型
古くは、新米収穫時期に作男に年齢の数だけ呉れてやるもの
[ソウルミーナ]ソンピョン(松餠, 松䭏)は韓国の餅の一種で、韓国の祝日、秋夕(チュソク、旧暦)を代表する伝統的な料理だ。
▲ソンピョン製造工場では秋夕の需要に合わせて生産が真っ盛りだ、使われるのは去年産のコメから作った米粉
朝鮮時代には種まきの季節や新米の収穫時期に作男に年齢の数だけ与えたという、つまり雇用主が働き手に呉れてやるもので、朝鮮のことわざにある「泣く子は一つ余計に餅をもらえる」というアノ餅のことである。
※韓国の労働者団体が餅を余計にもらうためにやっていること
さて米粉から餅をつくると聞けば、トッポギと同じじゃないかと思うかもしれないが、今日のよく知られるトッポギは小麦粉やその他のでんぷんを原料として使用することがあり、細長く伸ばしたものを切ったもので、トッポギ餅と呼びながらも、「ソンピョンをトッポギにして食べる」という食べ方があることから、朝鮮餅全体をトッポギとしてみると、収穫に感謝する時期に「おまエラに与えてやるもの」を特にソンピョンと呼ぶようだ。
つまり「おまエラに呉れてやるもの」でありそれをありがたく受け取る民衆がいるというのが今日の韓国社会の特徴であると言える。
※秋夕になると大統領が贈り物をくれてやるでしょ あれです
これらは、祭壇に上げておくとすぐにカビる厄介者で、保存食ではなく、米粉を使用した食べ方のひとつだと見ることが出来る。
さて、ハナシを戻すが、今年は9月14日が満月で、これは全世界で共通している。その時期に休暇があるのは旧暦をこよなく愛する中国や韓国だ。
中国でもニホンでも中秋のお団子は丸か円盤(月餅)であるが、朝鮮・韓国では半月型をしているのが特徴だ。
▲松餅と書くが朝鮮の山には木が無かった 一体どこの松なのだろう
お団子=満月ダロ・・・・という考えに韓国だけが当てはまらないのだ。これには諸説あるのでいくつか解説しよう。
中国に行った使者が持ち帰ったお団子が長い旅路のあいだに押しつぶされて半月型になったと言う説 ※朝鮮の使者は400回以上も中国に朝貢している
百済、高麗のころまでは朝鮮のお団子も丸かったが、中国に臣従するようになると、辺境の蕃民と自覚して満月から遠慮したという説
日没のころに東のそらに昇る満月だが、朝鮮の漢城(ソウル)からは山が邪魔をして半分しか見えないから半月と言う説
中国東北部名産の餃子の真似をしたが、聞き伝えの又聞きが変化して水餃子型になったと言う説
ある日、喰いかけをもらったひとがそれを複製したという説
このように何らかの外部の影響をうけてソンピョンというものが出来たことだけは確かなようだ。
(ソウル/みそっち)
というわけでお目出たい物なんだけど、敗戦国だった歴史が長かったので独自に変化しちゃったものだということです。
こういうの知ってる?
朝鮮の歴代王の廟にも鳥居のようなものがあるんだけど、鳥の近寄らない鳥避けなの。
紅箭門 の文字が当てられる、赤くて、⛩の用途で立ってるんだけど、トゲトゲが付いています。朝鮮半島の紅箭門(こうぜんもん・ホンサルムン)は元朝以前の高麗時代までは、このようなトゲトゲが無かったと伝えられていて、ニホンの鳥居のようなものだったのを中国の支配を受けた時期にトゲトゲ式に変えられたという説や、朝鮮時代になり、百済・高麗の歴史を否定するために百済・高麗の文化を貶めたという説もあります。
そのうちに朝鮮の王の廟にもトゲトゲ門が付けられているので、すべすべ門だったものが中国の属国だった時代に変化してきたものかもしれません。
たとえ元朝が朝鮮王家を貶めるために強要したものだとしても、もう残っているものがこれなので、これが朝鮮独自の文化だと言うしかないのです。