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嫌韓(いやかん)ってホントはどうなの?

びっくり ソウル散歩 ⓮

日曜ミーナ㉔

半地下付き韓国型過密住宅事情を見にいく

豪華、半地下住宅ばっかり360°ビューにリンク

 

半地下付きのレンガ色の建物はソウルの路地にちょっと入るとたくさんある。住居の形態としてはアパートやマンションと呼ばれる場合もあるが、それは家主の自由である。

こうした建物に複数の世帯が入居しているのがソウルの住宅事情である。さっそく写真をよく見てみよう。明らかに道路より低いところに窓があるから、その部分が半地下住居と呼ばれるわけだ。各階への階段も付いている。狭くても庭という概念は全く無い。

 

お金持ちなら敷地一杯の豪邸にわずかな芝生というのが最大限の贅沢というわけだ。壁面に付いたガスメーターに注目するとその数にびっくりする。憧れの6連メーター装備である。世帯数より多くのメーターを付けたがる韓国人はいないから、この建物には6世帯が住んでいるのである。 驚いたか?

 

付近の360°ビュー http://kko.to/uDYknEAUWm 

住所:ソウル特別市広津区紫陽路73-4

 

 

          ◇ ◇ ◇

 

 

次の建物にはさらにビックリだ。ガスメーターが12個も付いている。その下には半地下の窓が見える。まさに12世帯集合住宅なのである。360°ビューで周囲を確認して欲しい。

付近の360°ビュー http://kko.to/Sf1Xk44qeL

住所:ソウル特別市広津区九宣路40ギル54

 

周辺には同じような半地下付きの連立住宅が並んでいる。なにしろソウル市でもっとも半地下住宅の比率が高いのが広津区なのである。

 

ところがソウル市はこうした半地下住宅や12軒長屋暮らしの存在を隠したい気持ちでいっぱいだ。では統計ではどのようにカウントされるのだろうか。

 

こんなやりとりがあるか分からないが、12連メーターの地上3階建て物件なら半地下に1世帯ってことは無いのである。(半地下にも何世帯かあるのだ)

ソウル市:半地下住宅の調査です お宅には半地下住宅はありますか?

家 主:はいあります

ソウル市:では、半地下1軒っと

家 主:いぇ、半地下部分には4世帯住んでますが。

ソウル市:それは違反ですね。半地下1軒でイイですね

家 主: ハイ

 

 

こちらが12連メーター物件の入り口となっている。各階を3~4つに分割してガス給湯器付き物件も作って貸し出している。最上階の作りが違うのは家主一家がそこに住んでいるためだ。建物に名前が無いが、郵便物は届くらしい。おそらくこの扉のなかに郵便受けが12個あるのだろう。神田川沿いの安アパートでも6世帯程度であることを考えるとものすごい過密状態だと思う

 

2つの建物の位置関係はこんな感じ。

地上3階半地下1階、12世帯型の面積は153㎡だとわかった、家族持ちが多く暮らす多世帯住宅には給湯設備のついた各居室が、各階に3~4世帯あることになる。これはとても狭小な水準だ。しかし家賃収入のある家主は最上階を1フロア使っているから豪邸であることも確かだ。居住空間の格差が3~4倍もあるのは記憶して欲しい。

 

行き止まりの路地があったりしてすごいところだ。最寄り駅(2号線九宣駅)まで徒歩10分ほどだから、むしろ駅近物件と言える。半地下のある建物が道路の両側にずらりと並んだ路地はちょっとしたショックだ。

 

 

 

多連装ガスメーター装備特集

ちなみに水道メーターは地面にあるし、電気メーターは水のかからないように屋内設置だったりする。今回は壁面に設置されがちで、世帯数が良く分かる半地下住居付きガスメーターを集めてみた。

韓国人がレンガ色の壁面に憧れるのはなぜだろう。朝鮮末期に各種のキリスト教が競い合うように朝鮮の地で布教を始めると、まず教会が作られたのだという。ニホンは明治時代である。そのころの朝鮮人の住まいはソウルの城内でも草ぶき板壁のみすぼらしさだったのである。やがて朝鮮戦争にも焼け残った教会が朝鮮人のあたまに深く刻み込まれ、レンガ色への憧れが実現したのは韓国人の所得水準が良くなり住宅環境が大きく変わった1970年代以降だ。

ここにでてくる連装ガスメーターは後付けではない、建物は最初から多世帯住宅、アパートとして建築されたものもある。半地下部分も最初から住居として作られ、安い家賃が設定されると入居者はすぐに決まったという。家主は最上階へ住み、その他の入居者もチョンセ(賃貰)として有り金を家主に預ける社会構造が始まった。

生まれた時からチョンセ暮らしでこうしたレンガ色のアパートから小・中学校に通い、高校・大学も近所の底辺校を選ぶと、大人になった今でもこんなところに住んでいる韓国人は実際にいるのである。

 

半地下住居は元々は防空壕云々、と言うがウソである。爆増するソウルの市民を吸収するためにアパートの半地下部分の利用をソウル市も認めると、なし崩し的に貧困層の住むところとして脚光を浴びたのである。(家賃は半額程度になるようだ)

 

韓国青年の口車に乗ってソウルをはじめて訪問したニホン女性がこんな年季の入った集合住宅を実家だと案内されて、30日の恋が秒で昇華したというハナシは有名だ。ソウル駅の西口でも道路を渡ると、地形の起伏に合わせた低層の集合住宅が隙間なく建っている。個性を感じさせないレンガ色の建物ばかりのソウルはまた別の機会に紹介しよう。

 

360°ビューで半地下に注目したり、外付けされたガスメーターを数えてみたり、素敵なソウル散歩をお楽しみください。