海軍の水兵って船の上では何をするの？

兵役のある国の海軍のウソと誤解

今時の軍艦に何もできない水兵は乗せてもお荷物になるだけ

それでも徴兵の水兵に艦上勤務がある理由

［国防ミーナ］兵隊はあっちから案内がくると自動的に陸軍に編入されることになっています、なんとなく船乗りがカッコイイや、って海軍を選ぶとなると自分で応募しないとなりません。これはどこの街にもある募集センターで相談すると振り分けてくれます。

それまで無職だったり大学生だったりするわけですが一所に集められて新兵訓練を受けることになっています、その期間は陸軍と同じ５週間、これはすぐに次の期がやってくるから居残り残業みたいなことはありません、誰もが卒業してゆきます。

おもな訓練は陸軍と同じような行進と敬礼くらいですが、海軍だと水泳訓練(泳力診断)があります、自己申告でカナヅチからカワウソ君までに分かれたあと、プールで泳ぎますよ、でもね、その訓練期間中に全員が泳げるようになるのかというとそれは無理な話ですよね。なにしろ泳ぎだけをやるわけじゃないですからね、　そういうわけで泳げないまま実施部隊に行くことになります。　※顔を出してないと泳げないアヒルさんもいます、帽子が黄色ね

基礎訓練がおわってもすぐに船に乗せてもらえるわけじゃない

客船とかだと乗員と乗客に分かれますよね、乗員にも油まみれのエンジンの人からスマートな船長さんまでいるし、沈没した韓国最大級の大型旅客船だと専属のフィリピン人ダンサーまで乗せていました、いっぽうの軍艦ですが乗客も乗せることはありますが全員が何らかのお仕事を分担することになっていますよね。

これもどこかで練習しないと陸上とは勝手が違いますからってことで、軍港には水兵さんの教育機関があります、なにしろみんな２年で除隊しちゃいますが、学校なわけじゃないので海軍のお仕事もしながら教育を受けるのです。

▲강병　양성　　強兵養成

カッコイイ海軍に志願したらすぐに船にのって舵をクルクルするのかというとそんんなことは絶対に無いですね。　士官学校を出ても提督になれるわけじゃないし。

前期教育として部隊配置から６か月間は海軍についての教育ですよ、もちろんその間は武器の取り扱いとかそういうのですが”魚雷”や”ミサイル”といった兵器には触ることさえありません。

この訓練っていうのが小銃を持って行進する訓練です、あとはボートを漕いだりとか、このへんから”海軍に残るもの”と２年でさよならする”お客様”に分かれることになります、どちらも２等水兵で採用されて２年後には全員が兵長になって満期ですが、海軍に残るひとはそのあと別の学校に行くんですよ。

海軍の水兵志願資格は、次のとおりです。
ㅇ年齢：願書受付年度基準18歳以上28歳以下の者

ㅇ学歴：中学校卒業以上ただし、中卒の学歴の人が技術系の志願時には、志願系の関連技術の資格所持者である必要が対応可能

ㅇ身体等位：徴兵検査または現役兵志願身体検査の結果、身体等位1〜3級現役兵入営対象者として募集系列別体の制限事由に該当しない者

ㅇ徴集兵入営期日が決定された者は、その入営期日の30日前までに支援しなければされ

ㅇ軍の志願に合格して入隊予定人は志願の制限ただし、選抜キャンセルまたは志願入営後、帰宅した人などの支援による入営義務が解消された人々は、対応可能

ㅇ 募集系列別に特別な資格·免許証、専攻を要求する場合があるので、募集系列別志願資格を必ず確認しなければならない

これらの新水兵さんもいつまでも陸の上だと海の男になれませんから”艦艇勤務”がやってきますよ、これは長くても３～４ヶ月程度の船の上の生活をすることになります。　　※そのあとまた陸上で教育

そうは言っても船だって一年中海の上で訓練しているわけじゃありませんから半分は岸にくっついて船の整備ですよ、そしていよいよ出航っていうときには次の新水兵さんがチラホラとやってくることになります。

職業軍人の士官・下士官は転勤があったりしますが、お仕事なので全員に専門の分野があるのです。

▲水兵のなかには海軍に入ってはじめて水泳をするものもいます、海軍士官を目指すものには、”海軍士官学校”の４年間の間に6000ｍの遠泳の能力が必要とされる。

水兵って船の上で何をするの？

たとえば戦時中の駆逐艦には200人以上が乗っていました、12.7cmの大砲１門につき7～10人くらいいて連装機関砲でもその操作には６～７人必要だったような頃だったら新水兵さんのお仕事も弾運びとか、あったのですが今時は自動化されていますからお仕事なんかありませんよ。

※港で砲弾の補給くらいが人力ですが発射訓練もしないのでほとんど積み込みは年に一度程度みたい

▲爆発を知らなかった天安（チョナン）艦面舵側見張り員コン下士

見張り員は下士官だった

見張りとか？＞＞＞　いえいえ目の悪いのもいるでしょうから大型双眼鏡で見張りだって海軍の軍人がするんです、徴兵でやってきて２年でお帰りになる”お客さま”にはさわらせてもらえません。それでも海軍に残る予定の水兵は見張り勤務につきます。※見張りは交代でします、4時間交代かな

もちろんレーダーとかのあるところには近寄れません、軍機密ですからね。無線も資格がないからさわることもありません。

じゃぁ伝令係が．．＞＞そんなの今時いません、どんな小さな船でもインターフォン位ついています。　えっと発光信号は水兵の仕事でしょ＞＞＞手旗も発光信号も”そういうのがアル”っていう知識程度の教育なので実際には”道路工事現場の無資格誘導員”程度のことしかしません。

燃料補給には人手が必要でしょっ　＞＞　石炭だった時代の三笠の頃ならいざしらず燃料のホースを繋ぐのに神業が必要なので老練な下士官だけがやっていますよ。

船のペンキ塗りは大変だって聞いたけど　＞＞＞　これも塗料が良くなったこともあって水兵が塗ることは無いそうです。

そうだ、炊事係りがあるよね？　＞＞＞＞　これまたとんでもありません、陸上では交代で努めた炊事兵(配膳)でしたが、狭い船の上ではベテランの域に達した下士官が炊事係をやっています。新水兵さんはジャガイモの皮むきくらいにしか役に立ちませんよね。（冷凍のジャガイモに皮は無い）

じゃぁ士官の従兵　＞＞＞　そーいうのも無くなったですね。1200ｔ級の哨戒艦は定員が80人程度だったでしょ、こんなわけで船に乗っている職業軍人の士官は10人くらい、下士官は40人くらいで、残りが”体験乗船中”の水兵さんってことです、士官の雑用係は水兵がしますからお仕事といえばそれが近いかも　　あと甲板掃除を想像しちゃいけません　あれはニホン海軍だけ

ところで泳げない兵隊ってどうなった？

泳力検定４級（ほとんど泳げない）が船に乗ると各自の水泳訓練ができません、そのまま２年間泳ぐことが無かったりする場合もあるようです。つまり泳げない海軍水兵はそのまま泳ぐことがない場合もありそうです。

そんな風に水兵が船にのるのは体験乗船ていどですが、２年間の兵役の間には船から降りて専門部門の教育があったりします。　これも２年でやめちゃう”お客さんコース”と海軍の下士官に”幹部志願”するひとでは違ってきますよ、でもね　やっぱり魚雷とか大砲には触らせてもらえないのです

※陸軍の戦車兵だと３ヶ月の訓練のあと選抜があってやっと戦車の運転ができるようになりますよ、ほかのは全員が歩く兵隊になります、国境近くで歩いて警戒するひとですね。

まぁざっとこんな感じだとします。もちろん２年間の兵役の間には米軍との合同演習や遠洋航海っぽいのもあったりしますが、ペーペーの水兵さんは専門的なお仕事ができるわけじゃないので船のうえではお荷物になりますよね。　※２年でやめちゃう人には基礎教育だけでイイからかな

それでね、ふと思うんですよ。韓国の超大型貨客船セヲル号で高校生が脱出の指示もないままいっぱい死んだでしょ、それと2010年の天安艦の事故ね　あれってやっぱりそっくりだと思うのです。

大量に死んだのはお客さんだったってこと　なにしろ船が傾いたのに船室で待ってたんですから　これは海軍の水兵さんの話ですよ、異常があったらすぐ集合してお仕事があるでしょ、それなのに”客室”で待機してましたよね。

犬死でなかったら集団自殺？無能の国韓国

３月26日の天安艦は水漏れがする修理のあと米韓合同演習の最終日近くになって洋上に出てきたわけです。ここで韓国海軍は”軍機密”ということでそれぞれが何ヶ月天安艦に勤務していたのかを公開していません。天安艦の浦項級哨戒艦の定員80人の船に104人乗せていましたからその殆どは船に乗ってもお仕事のない”お客さん”だったんじゃないのかな。　