ふくろうおばさんが登場?
新式韓国型情報、バッカスおばさんに変化が?
”バッカスおばさん”取り締まりに消えて”ふくろうおばさん”が登場?
[夜のミーナ]この22日夕方、暮色が敷かれたソウル鍾路区楽園商店街の後、空き地.親しい男女の会話する声がいっぱいだ。 赤いコートに化粧をきれいにした50代の女性は70代の男性を”オッパ”と呼んだ。
※オッパ:お兄さん、とかっていう感じでつかう、ポイントは手に腕を絡めるところ
男が冗談を震え始めた。 "○○東にある自分の土地が売れば金持ちになるんだ。 あなたも少し分けてあげるょ”。女がすこし歓迎した。 "オッパ、本当に?まあよかった。"
1時間ほど過ぎただろうか。 女は優しく組んでいた腕を解いた。 "お兄さん、私ね近所なのよ、今度にまた会おうよ"。
男は女のハンドバックにくしゃくしゃな紙幣数枚を入れてくれた。 残った男に今のは誰かと聞いてみた。 "最近会う'ふくろう'だよ。 本当に可愛くて面白い”。照れくさそうに男は”ふふふっ”と笑った。
ソウル楽園商店街の裏と宗廟公園付近に集まったお爺さんたちを相手に売春していた'バッカスおばさん'らが最近、警察の取り締まりにたくさん消え、その空席を'ふくろうおばさん'たちが埋めている。 ふくろうは話し相手と軽いスキンシップをしてくれる見返りに金を受け取っている中年の女性たちを指している鐘路一帯のおじいさんの隠語だ。 夕方に静かに登場するとしてそのような名前がついたという。
▲整髪5000ウォンの看板、本当に整髪しかやっていないらしい
同日、楽園商店街で会った80代のチェ某さんは、ふくろう女をこのように説明した。 "夕方なると顔に白く粉飾をした年老いの女たちが路地ごとにぼ~っと立っていて。たった万ウォンなら1時間は面白く話できるよ。どんなにけらけらとよく笑っているのか、気持ちよければ、万ウォンも握らせてやるんだ。 口紅でも、ひとつ買いなさいと…。ただお小遣いだよ、お小遣いね"
チェ氏を追いかけてみた。 膝関節が良くないという彼は足をとめると”静かな夜にお茶を一杯飲んで、言葉もやりとりするのが私の唯一の楽しみだょ。"
屋台店が一列に並んでいる路地に入ると、周辺をうろうろする50代中・後半の女性10人あまりが目に付いた。 一様に厚化粧の顔に派手なスカーフで精一杯お洒落をした。 体に密着する黒いワンピースを着たふくろうは、ある屋台店をのぞいたところ、自分を呼ぶ70代の男性の手に大騒ぎして喜んだ。
他のフクロウたちも街頭を通るおじいさんたちに手を振って声をかけた。 むっちりした体つきのふくろうはある祖父の手を取ってはひっそりとした路地に導いた。 チェ氏は同日、初めて会ったふくろうのキム某氏と屋台に入った。 焼酎を紙コップ1杯に1000ウォンずつで売っていた。
二人は1時間ほど、焼酎グラスを傾けた。 チェ氏が主に話すと、キムさんは相槌を打った。 キム氏は、チェ氏の肩と脚を揉んでくれたりもした。 チェさんはポケットで華やかな花模様のブローチを取り出してキムさんにプレゼントし、キム氏は子どものように喜んだ。 別れる時、チェ氏は語った。 "キム夫人、また会いましょう。"彼は、キム氏の手に万ウォンを渡した。
チェさんはふくろうとデートをする人たちは主に屋台や深夜喫茶店、韓食レストランを探していると言った。 たまにモーテルで行く人もいるが、大半は1~2時間ずつ対話して別れとした。 彼は"体の組み合わせのことより、心分けたほうがいい"とした。
毎日この近所を巡察するというある警察官は"'バッカスおばさん'が以前には200~300人程度いたが、最近は数十人水準に減少した"、"代わりに恋愛するようにお年寄りたちと手を握って通って、散歩しながら話をするおばさんたちが増えた"とした。
おじいさんらが、ふくろうを訪れる理由は単純だ。 精神的な寂しさを紛らすことができ、'バッカスおばさん'より安い価格に時間を過ごせるから。80代のおじいさんはこう語った。 "この年にどこに行って、女に会って話をしますよ。話が通じなくてもいいから私の話を聞いてくれる女性に会いたいのが男の心じゃない?"
ふくろうによく見せたいおじいさんたちのおかげで新しくできた風景もある。 最近、楽園商店街の裏側の空き地には、1000~3000ウォンの'偽物'宝石の装身具を販売する移動車型売店がいくつか入った。 主な顧客層はふくろうを会おうとするおじいさんだ。
売店の主人イ某(70)氏は"年を取っても、女性は贈り物好きで男はお金を使わなければならないので、懐事情がつまらないおじいさんらが、ここを訪れる"とした。 おじいさんらは"立った見に行く"、指輪や腕輪、首飾りを買って帰る。 同日、イさんの売店で40人余りがふくろうだプレゼントをあげた。
(翻訳:みそっち)
みそっちのソウル紀行
日ごとにあたたかくなりウグイスのたよりも色づく季節になると、”バッカスおばさんが減っている”というキャンペーンでもあったかのように毎年同じようにこうした記事が出てくるわけです。
最近の警察発表でも、500人以上が盛業中という2008年に比べると半減しているらしいのですが、これは単に高齢化がすすんで”おめかし”をして徘徊する韓国人女性が減ったかな?っというだけのハナシでしょう。
ふくろうおばさんと似たような流行では、カササギおばさん(派手な服を着て誘う)とかキツツキおばさん(男性の肩をつつく)などがありました。カササギおばさんの名になったカササギとは鳥の名前ですが例外なく”派手な外見”をしているのはオスのほうだと決まっているので韓国人記者の脳内程度を知ることが出来ます。
キツツキおばさんは、老紳士にちかよると止まり木にとまるように腕をからめてくるという特徴があったようです。
ソウルの名物では”コーヒーおばさん”というのが保温ポットからコーヒーを飲ませてくれるということで有名でしたが、”韓国通コーヒー事情”によれば、ミルクと砂糖を多めに入れたのが好みというひとが全体の6割以上をしめ、コーヒーはブラックでっという”健康志向”のひとはおよそ2割ということで、その両方の需要を賄うための保温ポット2個が重量の負担になるということでした。
バッカスDと言えば誰もがリポDに似たものだと知っていますが、あの手の医薬部外品といった分類の不明瞭な韓国では単に清涼飲料水扱いであることや1本500ウォンという手軽な価格帯もあってバッカスおばさんの御用達だったわけです。(最近600ウォンになった)ところがそこに”韓国型時間短縮効率化システム”が導入されると”偽バイアグラ”などの配布をえさに老紳士と同衾するものが現れ、業務が多様化してきたわけです。(別名、精力おばさん?)
宗廟公園といえばなんだか格式の高い、手入れの行き届いた庭園が有名ですが、韓国の老人が集うのはそれとは別の石塔で有名なタプコル公園のほうです。韓国のじじいばかりが、あの”韓国将棋”なんかをしているイメージそのままの、のんびりしたところです。そして一定の距離ごとに立っているのがバッカスおばさんです、(いちおう縄張りがあるみたい)彼女らは一様に派手なスカーフを巻いて原色の口紅をつけ首元と頬の境界をくっきりさせる独特の化粧方法で男性を誘惑しているわけです。
時折、客の奪い合いなどでものすごい怒号が出てきたりもしますが、その場合にはもうひとりの客が登場することでその場が収まることが多いようです(仲裁役がふたり出てくるともう一度大喧嘩になる)
そんなソウルのたのしい光景をいつまでも大切にしてゆきたいですね♪