遺骨箱施設も水没 中身を干す
えっ こんなところも浸水被害なの
長引く梅雨に加えてあすも台風がやってくる 果てしなく続く戦い
光州では、降り注いだ大雨で追慕館が浸水し、遺骨箱の一部が流失しました。
光州広域市北区のある追慕館、いわゆる納骨堂サービスの建物ですが、ご覧のように降り注いだ大雨で建物の中も腰まで水がたまっています。
▲腰まで溜まった泥水、手渡しで受け取る泥水の入った重そうな容器。そして、まるで教室のうしろにでもありそうな棚ですが、これが最近の韓国葬の骨の安置場所です。
この数日間暴雨が降り注ぎ、栄山江(ヨンサンガン)の水辺に位置している追悼館も水没する被害を受けました。 1800基が埋葬された追悼館は、ほとんど水に浸りました。
そんなところで遺族は水浸しになった追悼館の半地下で遺骨箱を慎重に持ち上げます。
夜明けから水を汲み出して作業をしましたが、一部は結局流失されました。
▲ぷかぷかと浮いて横倒しになると中身は泥水に一体化してゆきます。これが生きた証なので骨壷にはさまざまな装飾が施されています。
永代供養料を収めれば、もうそれっきりという韓国葬の現場は、こんなことでもなければ遺族がやってくることもない場所です。
▲名前の書いてある骨壷を抱えている遺族。中にはきっと骨がはいっている。せっかくの訴訟と賠償のチャンスなのに名乗り出ない遺族が多いようだ
遺族は、SNSにうわさが広がった後、追悼館側から「短い案内メールを1通だけ受け取った」と怒りを込み上げました。
[遺族:最初から分かっていれば早く移したか、 連絡でも早くくれたらこんなことはないじゃないですか!]]
[追悼館側の関係者:(遺骨を)運ぶことができず申し訳ありません。]
▲生を焼いた遺骨ではなく、自然葬の骨を拾ってそれを焼いて入れていることも多い。そのため灰という概念が無さそうだ。
遺族約100人は、追悼館の入口で夜を明かし、一部は消防隊員とともに排水作業をしました。
また、湿気を帯びた遺骨がこれ以上損傷しないよう、日光に一つ一つ乾かしました。
一部の遺族は、今回の浸水は「天災地変」ではなく「人災」だとして、追悼館側の過失があるかどうかを徹底的に追求すべきだと主張しました。
そんな納骨堂保管サービスの費用は年間10万ウォンくらいからと、とてもお手頃です。
それでも預けっぱなしで誰からも忘れられてしまう骨箱は数知れません。
韓国では三代前の墓はどこにあるか分からないと言います。山に埋めにゆくというのは自然に返すことですから韓国人の理解が得やすいようです。そして本来であればそれっきり目印も残さない土まんじゅうというのが韓国の伝統だったわけです。
そいうわけで日当たりの良い南斜面ともなるとどこにでも土まんじゅうがあるのが普通だったのです。
そして彼岸の頃になると、「たしかこのへんだった」として草刈りをするというのがよく知られていますよね。(この方式の墓は忘れ去られることが多い)
もちろん遺族が草刈りするとニュースになるような出来事なのです。大抵はそのへんの山の草刈りをする中間業者がいて、年に一度くらいで請求書がやってきます。
建物の中の納骨堂にはいろいろなタイプがあります。公園の公衆トイレのような建物で、中にはロッカーのようなつくりになっているのです。
まるで高校の昇降口にある下駄箱(よく手紙やチョコが入っている)のように見える納骨堂。
葬式コミコミの葬祭社に頼むと火葬代+寝台車+骨箱(名入れサービス付き)で最低でも300万ウォンくらいからになっている。
ちなみに戒名ってものは無い。そいでも「元中学校校長」とか「本貫金海金氏」とか入れたがる人は多い。