失業者になることを延期している
失業者になるくらいなら…「大学5年生」26%増
コロナで失業率が大幅上昇 就職戦線は各所で全敗
単位などの卒業要件は備えていても..学士号取得を延期した学生が1万7千人
[ソウルミーナ]就職できず、大学を徘徊する卒業猶予生が増えている。5日、教育統計サービスによると、昨年4月の集計を基準に国内の4年制大学の学士号取得猶予生は計1万6645人で、1年間で26.2%増えた。この1年間で26.2%も増えたのだ
これとは別に、短期大学などの高等教育機関でも、卒業猶予生が2019年の1万3443人から2020年には1万6963人へと増加した。
毎年3万人以上が何らかの方法で卒業を猶予しているわけだ。大学生などの身分を手放せない「NG(No Graduation)族」現象が大学街で蔓延している雰囲気だ。
4年制大学の学士号取得猶予生は計1万6645人、その他の高等教育機関では、卒業猶予生は1万6963人
学士号取得猶予生とは、学位の授与要件を全て備えていながら卒業時期を延期し、学籍を維持する学生を指す。 学位取得に必要な単位が足りず、授業年限を超過して登録した在学生(留年)などはこれに該当しない。
実は卒業猶予制は2018年までは関連の法令の規定なしに大学の好き勝手な判断によって運営されてきた。 統計上、正確な集計が出たのも施行令が出された後の19年からだ。 それ以前は、学校によって卒業猶予生を在学生にしたり、休学生に分類したりするなど、統計がちぐはぐだった。
にもかかわらず、全体的に見れば、卒業猶予を選択する生徒は絶対的に増加している。 教育部が16年12月に発表した「大学学士制度改善案」資料によると、11年当時、卒業猶予生数(在学生1万人以上の大学基準)は8270人だった。 10年間で学士号取得を延期した学生が、約2倍に跳ね上がったのだ。
しかし、卒業を猶予できる期間が最大1年(2回、1回当たり1学期)の学校が多く、初めから故意に卒業論文を提出しなかったり、卒業履修単位を満たさないなど、方式で無期限に卒業を延ばす学生がもっと多いものと推定される。
(ソウル/みそっち)
2010年以前の韓国の統計上の大学進学率は複数の大学に合格するとそれぞれを加えた方式でした。大学側が、「今年の合格者数」を発表するので、それらを加算した数字が大学進学者数としてカウントされたため、大学進学率80%台だったこともありました。このころに新設された大学や大学のようなものの定員は急激に増えたわけです。
韓国の学制はニホンによく似ていますが、自動車整備や美容師、調理師・アニメーターなどの専門学校も大学にカウントしているため、非常に誇らしい数字が表示されます。
ところが、卒業しても就職先が無いという状態が10年以上も前から(それ以前から)現れてきました。大学側も卒業生の就職率が話題に上ると大学側は積極的に卒業猶予を勧めることになります。こうして分母が減ることで見た目の就職率(就職浪人率)が急速に改善されたのです。
具体的には5年生6年生としてではなく、大学間の単位取得を共有化することで、学生不足に悩む新設校の新設学科に転出させるなどの手段で分母を減らすことで成功しました。
まぁ5~8年も同じ大学に通うひとはいなかったのですが、大学生に分類されるひとが増えたのです。もうひとつに男子は大学生だと徴兵の延期が可能ということもあります。2年の徴兵のあとに大学に戻ってそれから卒業するということが増えたりしてますます大学生が増えました。こうした雰囲気はニホンに遠征する女子大生にも影響を及ぼして、20代後半だけど ”自称梨花女子大生” なんていうのがたくさんいたのです。(いまでも梨花女子大の学生総代が26とか28歳だったりする)
そして地方大学ともなるとベトナムや中国からの留学生ばかりが目立つようになり、大学の国際化によるランキングでもいい夢を見ることができる時代になりました。
その間にも新入生が確実に減りながら韓国の実質的韓国人大学生の数は減ることなく停滞したまま現在になっています。学生が多くて、授業料をキチンと払ってくれれば箱を提供する大学としては御の字ということもあって、奨学金の貸付規模では韓国は世界最高水準となっているのです。もちろん学生が社会に出る前に借金漬けになるということは離れて見ていても微笑ましい状況と言えるでしょう。