他人の分までまぜるという"韓国型並列思考"
脱北美女が話す韓国のわからないこと
韓国人って家では ごはんをたべませんか
[ソウルミーナ]現在ソウルに住むキムさん(仮名・31女)は韓国に来て4年目になる、彼女が韓国に来て最初に驚いたことは、同じ言葉を話すのに極端に違う社会のしくみだ、地下鉄やバスに乗り込むにも列をつくらない独特の韓国文化にはとても驚いたと話す。
北朝鮮は社会主義国家で統制された配給システムだから並ぶのが当然だと考えがちだが現在の北朝鮮には配給システムそのものがない、経済の自由化が進み買いたいものは市場で好きなだけ選ぶことができるのだが、商品の種類は韓国の方が豊富であるのは当然だとして韓国のひとが買い物で実際に手に取る商品はどれも同じものであることには驚いた様子だ。
実際に韓国での人気商品には不思議な側面がある、インスタント麺を例にあげれば”沁ラーメン”が売上げ1番だが2番以降はすべてを合わせてもその売上は”疹ラーメン”には及ばない、それほど”侲ラーメン”が愛されているのかというとそうでもないことがわかる。ほかのひとと違うものを選ぶのが怖いのである。
▲際限なく変わってゆく社会のなかで急に変わって受け入れられるもの
キムチは北朝鮮では食べない?
キムチといえば唐辛子が過剰なまでにかけられた ”韓国式キムチ” を思い浮かべるが、キタ朝鮮でキムチと言えば唐辛子を使わない ”水キムチ” が一般的だ。社会主義国家には赤いイメージがあるが、キタ朝鮮の正式名称が ”朝鮮民主主義人民共和国” というだけに社会主義国家という名前はどこにもない、唐辛子を強要する韓国とは全く正反対の姿だ。
さらに彼女の口から出たことばはあまりにも意外な言葉だった。
-北朝鮮ではご飯とおかずを混ぜて食べることはしません、とても卑しいことだとされ子供のうちから教育されます、ビビンバというメニューも北朝鮮にはありません。”全州ビビンバ”や”晋州ビビンバ”に代表される韓国の三大料理のビビンバですが、北朝鮮では”韓国式料理”として外国人向けレストランのメニューにある程度で、一般には食べられていません。-
※南韓料理といいます
韓国ではあまりにも日常的なキムチとビビンバだが、これが北朝鮮に無いというのはどうしたことなのか、これはキムチとビビンバに隠されてきた歴史に理由がありました。
キムチは寒い国の保存食?
韓国では一般的にも”キムチは冬の野菜の保存食で朝鮮時代から食べられ始めた”として知られている、しかし現在の白菜漬けキムチの歴史はほんの100年ほどしかない。※漬物なんかはどこの国にでもあるもの
現在食べられているキムチの原型は1910年代に栽培され始めた結球白菜が使われることで激変した。
それ以前の”水キムチ”に唐辛子や塩辛などを混ぜたペーストをまぶすことで現在のキムジャン文化が始まったのだ。つまりキムチとは塩蔵野菜漬けに唐辛子ペーストを塗りこむことでキムチへと変化するわけだ。
このキムジャン文化を大々的に活用したのが大統領だった朴正煕だった。
近代化の過程で失われた農村回帰(セマウル運動)が盛んに行われたのもこの頃です。当時の韓国は食糧難の時代でした。食料自給率は主食のコメでさえ40%台ということでしたから困窮の具合がよくわかります、当時小学生だった子供たちもいまでは50代になり食糧不足だったころも遠い昔のように思われますが、主食のコメのかわりにイモをつめた弁当箱などを覚えていらっしゃる方も多いと思います。
▲1970年代高山小学校のお昼の時間にお弁当を開いておいて検査を受けている。当時、米国が援助してくれた小麦粉を消費しようとしていたのか、でなければ、コメ不足をなくそうとそうしたのかよく分からないが、全校生徒の弁当を探してみても米何粒見えない程度の学校にも混粉食検閲が行われた。
弁当検査のあったころ
1970年代の弁当検査を覚えていらっしゃる方もいると思いますが、食糧事情の悪化と貧富の拡大が進む中で、学校へ持ってゆく弁当が毎日検査された時代がありました、とにかく食べることだけでも精一杯の時代でしたから弁当箱の中にはすき間もないくらいギュウギュウに詰められた雑穀ごはんがステータスでもあったわけです。弁当検査のあった時代にはさらに ”班食” という方法さえありました。これは学級の班ごとに弁当を一つの容器にあけそれを混ぜて食べるというものでした。
▲半焼き卵がポイント、このようにギッシリと詰めるのが当時の韓流だった、当然のように"フリフリ弁当"などはまだ存在していないのがよくわかる比較写真、この時代にビビンバという食べ物は存在しなかったと見るのが正しいようだ、なにしろ"外食"という贅沢を禁止した時代だったのだから。
(この項、つづく)
おまけ
ニホンでは嫌悪されがちな韓国特有の食べ方ですが、ニホンのみならず中国やアジア諸国でも”遠巻き”に避けられがちなビビンバをまとめてみたよ。
※閲覧注意、覚悟してから先にお進みください
ビビンバ研究家:みそっち
先に読んでおきたい過去カキコ
[今日のミーナ]양푼 비빔밥 ヤンプンビビンバ ドギーボウルに代表される広口タイプの食器によそられたビビンバを豪快にかき混ぜて食べるもの。古くは真鍮製の容器が使われていたとされるが、現在ではステンレス製のボウルが使われる
※朝鮮時代の食器は何が使われていたのかよくわかっていない、真鍮製のボウルが朝鮮で使われるようになったのはニホンと交易をはじめた19世紀後半からであり金属製造業が発達しなかった朝鮮では金属製の食器は非常に貴重なものであり一子相伝、あるいは家族で使いまわすことで解決していたとされる。
一見すると学校の調理実習室のようにも見えるがこれは公民館などに併設されている調理室での写真だ、韓国では家庭科という授業は存在していない。
※中学生だとされているビビンバ会の様子を写した写真から紹介しよう
課外授業として”ヤンブンビビンバ”を混ぜている、こちらも各自が持ち寄った食材をひとつの容器で”混ぜ合わせる”という工程が最も重要視される
※右下はツナ缶、これをオイルごと全部入れることによりビビンバに独特のテリが生まれ食欲をそそるという、ただし混ぜすぎると”乳化”することで急速に見栄えが悪くなるのが難点だ
混ぜ合わせる食材は持ち寄ったものによってさまざまに変化する、そのため食卓班の組み替えによって貧富の偏りが生じないようにしているようだ。
キムチの酸味と臭いを嫌う学生が増えてきておりその場合の色つけはコチュジャンが大量に使用される、その場合の味付けはかなり甘い。
※奥に見えるのはマヨネーズである、本来なら新鮮な卵黄と油、酢から作られるマヨネーズだが韓国では全卵がつかわれる製品が主流で色も白っぽいものしかない、キューピーマヨネーズも一部の輸入食材店などで手に入るが500gのが5000ウォンとかするのでマヨラーは韓国では生きて行けないらしい
いよいよ完成だがその前に”焦げ焼き卵”を入れることで一応の完成を見ることになる、もちろんだが玉子焼き部分の奪い合いは時として熾烈な争いに発展することもありこのあとさらに入念な混ぜ合わせる作業が続く。
他人の分までまぜるという"韓国型並列思考"は床食が起源とも言われている、これは韓国人に多く見られる精神構造に由来する集団行動のようだ、これはまぜながら食べるのが正しい食べ方になる。
現在でもこうした食べ方が残っている、1970年代の食糧難の時代の班食もこのような風景だったのかもしれない。(写真は、各自で持ち寄ったご飯、コチュジャン、ツナ、キムチ、ごま油、海苔などを混ぜ合わせているところ)
▲ドギーボウルとよばれる"韓国食"はアメリカ人には苦手だ
うごかないGif、だれか何とかして